第33回 松崎健 陶芸展

ごあいさつ

初冬の候、皆様方におかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、この度、美術画廊におきまして「第33回松崎健 陶芸展」を開催させていただく運びとなりました。
陶芸の郷、益子で伝統にとらわれずのびやかな創作活動を営む松崎先生は、陶芸の基礎となる造形、施釉、焼成のいずれにおいても妥協することなく、感性溢れる作品の数々を創り続けて来られ、灰被耀変や灰被耀変志埜、燿変金志野など、多くの陶芸愛好家の注目を集めています。
今展では、さらに初出品となる益子土で制作された「益子唐津」や、より一層深みを増した「曹達釉」など、渾身の力を振り絞られた優品百余点を出品いたします。
陶技の粋を極めた、松崎芸術の結晶といえる展覧会です。皆様、多数お誘いあわせの上、ぜひご来場賜りますようご案内申し上げます

平成24年11月吉日

阪急百貨店 美術サロン

益子唐津

私の仕事場の近くから何種類かの面白い土が見つかり、その中から鉄分を含んだ土を選び、運んで貰った。 益子の土は砂を多く含んでいるため、普通は水漉をして砂を取って粘土にして使うが、大きな石だけ取り除き、原土をそのまま使う事にした。
原土で使う事は土の持ち味を生かすことで、己の表現を最小限にすることが望ましい。
益子の原土で土物を代表する唐津に焦点を定め茶盌を作る事にした。
松灰と陶石の灰釉を低い温度で焼成し唐津を表現した。こうして益子の原土で唐津の雰囲気のものを「益子唐津」とした。

今回の曹達釉は、益子の白い土を用いて穴窯の最後の部屋で焼いた物である。今までの呉須地の物と、また一味違う物が出来上がっている。
曹達釉は塩釉とは異なり曹達の面白味が、随所に出ている。

平成24年12月吉日

松崎 健