ごあいさつ

 新緑の候、
皆様方におかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
 この度、美術画廊タにおきまして「第25回記念 松崎健 陶芸展」を開催する運びとなりました。
 敬愛してやまない恩師、人間国宝・島岡達三氏から受け継ぐ、益子ならではの民芸の味わい豊かな象嵌や刷毛目、線刻から、昨今心血を注ぐ、灰釉、志野、織部まで、常に斬新な変貌をとげ、飽くなき挑戦を続ける松崎健氏。
 時にまろみをおび、時にシャープな造形は、陰陽思想をベースに形作られ、極限を見据えて徹底的に焼きぬく窯焚きが、千変万化する奇跡の灰被窯変を生み出しています。とりわけ暁・曙・茜・夕焼けなど、空の焼け色を追求した灰被窯変志野は作者の心模様さえをも映し出し、幽玄の美を湛えています。
 灰被のさらなる彼岸へと、終始一貫、独自の焼成にこだわる松崎氏の、今展においても一層進化した「遊心」の優品を多数ご出品いただきます。
 皆様、多数お誘いあわせの上、是非ご来場賜りますようご案内申し上げます。
平成十六年五月吉日

阪急百貨店 美術部

松崎 健 二十五回記念展によせて

松崎さんの阪急百貨店での個展も早いもので二十五回を迎え、今や日本の陶芸界で最も注目される中堅作家の一人になりつつある。
 特にこの十年、新しい構想の薪焼成の窯を築き、新たな作風に挑戦してきた。彼が目指す焼締、志野、織部は日本では古い伝統があり、多くの優れた作家がいる。その中で彼は伝統の手法を守って、初期の桃山陶芸の精神に立ち返り、自由な発想の元に松崎自身の焼物を創造している。
 既にボストンでの個展も三回を数え、また昨年はニューヨーク・メトロポリタンミュージアムでの織部展にも出品、海外での評価も高い。
平成十六年五月吉日

島 岡 達 三
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